尾瀬紀行2011
東北の最高峰・燧ヶ岳登山
2011.10.20 田中 良也 髙田 耕造
2008年、尾瀬ケ原をトレッキングして水芭蕉を鑑賞、2009年はアヤメ平、平滑・三条ノ滝、尾瀬沼、大江湿原を経て大清水まで踏破、2010年は至仏山へ登り、今年はいよいよ東北の最高峰・燧ヶ岳(2356m)登山に挑戦となりました。
7月末の豪雨で道路が寸断されているとの報道があり、心配しましたが開通したとのことで出かけることにしました。鳩待峠から山の鼻に降りる木道は何カ所か修復され真新しくなっているところがありました。振り返ると沢の中には大木が根こそぎ倒されて横たわっているのが見られ、被害のひどさを忍ばせています。
尾瀬ヶ原を歩き始めるとすぐ正面に目指す燧ヶ岳が見えてきます。今日は頂上まできれいに見ることが出来ました。右のこぶは「牛首」といわれ、ツアーのお客はここまで行って引き返します。尾瀬のほんの入り口までで、それでも雰囲気を味わうことは出来ます。
池塘の中にヒツジグサ(下右)がベストシーズン、たくさん咲いていました。未の刻(午後2時)頃に咲くというので名がつけられましたが、時刻は適当です。
原の中ごろに竜宮(下左)と言うところがあり、水が流れてきて地中に吸い込まれています。かつては水が多くて見応えがありました。
燧ヶ岳がずいぶん近づいてきました。正面をほぼ直登します。サワギキョウ(左)の花もきれいです。
2日目、原から標高差1,000mを休みなく上ります。道は沢道で大小の岩を乗り越えて進みます。高齢者軍団ですから、無理せず、タイムを気にせず、心臓をいたわりながら急斜面をユックリ登っていきます。途中で沢崩れの所があり、迷い込みそうになりました。
振り返ると木の間隠れに尾瀬ヶ原がもうこんなに下の方に見えてきました。昨日はこの原をまっすぐ歩いてきたのです。池塘が白く輝いています。
フーフー、ハーハー
やっとの思いで頂上に着きました。念願の燧ヶ岳征服です。若い頃登って以来何十年も敬遠してきたのですが、今回お尻をたたかれたおかげで来ることが出来ました。残念ながら遠くの眺望は出来ませんでした。
BS日テレ「登る女」のロケ隊が反対側から頂上に迫っていました。女優の中山エミリがいたのにその時はそれとは知らずに通り過ぎました。この収録は9月末に放映されました。
雲が途切れると尾瀬沼が眼下に広がっています。沼に突き出すように見える中央のミノブチ岳から左に曲がって降りていきます。ここからまっすぐ沼に下る道もありますが、至仏山から山の鼻に下る道と同様に急峻で怖い沢道です。
三日目は時間の余裕があったので、午前中は湿原散歩をしました。沼尻で思いがけずおいしいコーヒーを味わうことが出来ました。大江湿原ではオゼミズギク(下左)がたくさん咲いていました。この時期登山者も少なく、お天気にも恵まれ、静かな山旅を楽しむことが出来ました。