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プンタレナス

セバコ島

セバコ島

 5月16日、水平線上にカリブの島々が小さく見えた。やがて大きな島に近づいた。セバコ島(Isla de Cebaco)かと思われる。

プンタレナス

 【プンタレナス(Puntarenas)はマゼラン海峡に面したコスタリカ(Rebublic of Costa Rica)の港町。スペイン語で「砂の岬」を意味している。首都サンホセ(San Jose)は約2時間、110Kmの距離に位置する。コスタリカはグアテマラ領に編入されていたが、1838年に独立、1948年に軍隊を廃止した世界初の国である。「コスタリカ」とは豊かな海岸の意味。人口は450万人。】

サンホセ

 5月17日プンタレナス着、その名の通り湾に嘴のようにつきだした砂洲で、その又中央に直角につきだして桟橋が造られている。今日は「サンホセ市内とインビオ公園一日観光」に参加。首都サンホセは標高1,000mの中央盆地にあり、パンアメリカン・ハイウエイを東に標高1,200mほどの峠を越えて入っていく。この時期雨季の始まりで、午前中は晴れていても午 後から雨が降る天気が続くとの説明があった。道はつづら折りのような険しい所はなく、おおらかに上っていく。今では殆ど失われてしまったが、このあたりの原植生は熱帯乾燥林で、雨季になると葉をつける落葉樹が多い。そのせいか、車窓からの景観も日本のそれと雰囲気がよく似ている。

峠からの景観2峠からの景観1

 標高1,000mを超えたあたりからコーヒーの栽培が目立ってくる。大きなプランテーションはなく、1ha程度の個人経営の農園がほとんどだそうである。コーヒーに混じってサトウキビも栽培されている。大西洋側ではバナナの栽培も盛んに行われている。また、パイナップルの輸出も世界一となっている。(写真左右:峠からの景観)

サンホセ市内国立劇場-スコールの車窓から

 車はプンタレナス県、サンラモン県、アラホエア県を通過してサンホセ県へと進む。途中空にはコンドル(ヒメコンドル・クロコンドル)が舞っているのが見えた。(写真左:サンホセ市内 左:国立劇場-スコールの車窓から)

インビオ-生物多様性研究所

インビオ公園の前庭マダラヤドクガエル

 インビオとは生物多様性研究所の略で、その公園はコスタリカにある熱帯・亜熱帯・乾燥帯の森を復元した施設。主な植物には名板がついている。開花していて写真を撮ったものだけメモするのが精一杯。一斉に花が開くことはなく、一年中何かは咲いている状態だとのこと。バタフライガーデンではオオカバマダラほか中・小型の蝶が舞っていた。モルフォは残念ながら卵だった。フクロウチョウを見つけた。熱帯雨林の両生類コーナーでは小さなマダラヤドクガエルを、湿地帯では浮き草の上を身軽に歩き回るアメリカレンカクなどを観察できた。30年かかっても太さ数㎝にしかならないアイロンツリーがある反面、数年で何10㎝の太さに成長するカポックなど、確かに生物は多様である。(写真左:インビオ公園の前庭 右:マダラヤドクガエル)

アメリカレンカクランの一種

(写真左:アメリカレンカク 右:ランの一種)

国立博物館

国立博物館の入口石球

 昼食後は市の中心部に向かった。ウィーンのオペラハウスを真似て建てられたという国立劇場のところでは予告通り雨が降ってきて、日曜日で中に入ることが出来ないこともあり、車窓からの観光にとどめた。素早く傘売りがバスの周りに出現。コスタリカ交響楽団の指揮者は小松さんとのこと。少し進んで、国立博物館で下車。軍隊の兵舎だった建物を利用したものだという。大きな石の球が目を引く。1930年代の初め、コスタリカの密林で発見されたという。何に使ったのか、どうやって作ったのか。人は不思議な物を作り出す。先住民の金属細工の部屋、ランの部屋、コーヒーやバナナ産業の歴史を紹介する部屋などが並んでいる。中庭にはローソクの木があって、名の通りたくさんの“ローソク”がぶら下がっている。(写真左:国立博物館の入口 右:石球)

ローソクの木トケイソウ

(写真左:ローソクの木 右:トケイソウ