尾瀬植物図鑑1
マイヅルソウ (キジカクシ科)〔舞鶴草〕
Maianthemum dilatatum (A.W.Wood) A.Nelson et J.F.Macbr.
登山道の脇に良く生えている。葉脈を鶴の羽に見立てたという。 2008.7会津駒
アマドコロ (キジカクシ科)〔甘野老〕
Polygonatum odoratum (Mill.) Druce var. pluriflorum (Miq.) Ohwi ⇒ 拡大写真
花被は筒状で1〜2個ずつ下がる。根がトコロに似ていて甘い。 2009.7尾瀬
ヤマトユキザサ (キジカクシ科)
Smilacina hondoensis Ohwi 〔大和雪笹〕
高山生のユキザサ。雌雄異種、これは雄株。 2008.7会津駒
ミズギボウシ (キジカクシ科)
〔水擬宝珠〕 Hosta longissima Honda
コバギボウシかもしれない。若芽は山菜だが、有毒のコバイケイと間違えやすい。 2004.7尾瀬(analog)
ネバリノギラン (キンコウカ科)〔粘り芒蘭〕
Aletris foliata (Maxim.) Bureau et Franch
茎が粘る。高山の草原に分布する日本固有種。蘭ではなくユリの仲間。 2009.7尾瀬
オゼソウ (サクライソウ科)
〔尾瀬草〕 Japonolirion osense Nakai
至仏山と谷川岳で見られる。絶滅危惧種に指定されている。 2004.7至仏山頂(analog) ⇒ 拡大写真
ショウジョウバカマ (シュロソウ科)
Heloniopsis orientalis C. Tanaka
〔猩猩袴〕 ロゼット状の葉の中心から花茎を伸ばす。命名者は花から猩猩の赤い顔を連想した。2008.6尾瀬
エンレイソウ (シュロソウ科)
〔延齢草〕 Trillium smallii Maxim.
花の各部は3つ(学名のtri:3)。赤紫の花びら状のものはガクで、花弁はない。 2008.7会津駒
シロバナエンレイソウ (シュロソウ科)
Trillium tschnoskii Maxim. var. tschnoskii
〔白花延齢草〕(別名:ミヤマエンレイソウ)
こちらは白い花弁と淡色で同大のガクがある。 2008.6尾瀬
コバイケイ (シュロソウ科)〔小梅宦l
Veratrum stamineum Maxim.
山の草原に広く分布する大型の植物。日本固有種。花が梅に、葉が尢(シラン)に似ていると見た。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
ゼンテイカ(ニッコウキスゲ) (ススキノキ科)〔日光黄菅〕
Hemerocallis middendorffii Trautv. et C. A. Mey. var. esculenta (Koidz.) Ohwi
(別名:禅庭花) 分布は広い。一日花(day lily)。シカの食害に悩まされている。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
ギョウジャニンニク (ヒガンバナ科)
Allium victorialis L. subsp. platyphyllum Hulten 〔行者葫、行者忍辱〕
ネギと同属。強いニンニク臭がある。かつて行者が食用にしたという。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
ツバメオモト (ユリ 科)〔燕万年青〕
Clintonia udensis Tr. et Mey
山の林の中に生える。葉がオモトを思わせる。 2009.7尾瀬
オオバタケシマラン (ユリ 科)
Streptopus amplexifolius DC.
〔大葉竹縞蘭〕 花被が反り返ったり、花茎が途中で急角度に曲がって下垂するなど特徴的。これもユリの仲間。 2009.7尾瀬
至仏山 (2228m)
尾瀬ヶ原を挟んで燧ヶ岳と対峙している。頂上から山の鼻への道は登り専用となっている。蛇紋岩地帯で、特産種も多い。 2009.7尾瀬 ⇒ 山頂からの眺め
ヒオウギアヤメ (アヤメ 科)
Iris setosa Pall. ex Link 〔檜扇菖蒲〕
山の湿原に咲く。内花被(花弁)が小さい。ショウブはショウブ科で同じ「菖蒲」を当てるのでややこしい。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
カキツバタ (アヤメ 科)
Iris laevigata Fisch. 〔杜若、燕子花〕
初夏、湿地に咲く。"laevigata:平滑な"とあるように葉の中央に肋がなく平ら。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
ミズバショウ (サトイモ 科)〔水芭蕉〕
Lysichiton camtschatcense (L.) Scott
中央の黄色い点が一つの花。白いのは花の集まりを覆う苞で「仏炎苞」という。葉がバショウを思わせる。 2008.6尾瀬 ⇒ 拡大写真
ザゼンソウ (サトイモ 科)
Symprocarpus foetidus (L.) Salish. ex Nutt. var. latissimus 〔座禅草〕
暗紫褐色の仏炎苞に肉穂花序がある。葉は花後に伸びる。 2008.6尾瀬
ヒメザゼンソウ (サトイモ 科)
Symprocarpus nipponicus Makino
〔姫座禅草〕 小型。葉が先に伸び、枯れる頃に開花。北海道、本州に分布。 2008.7尾瀬
ワタスゲ (カヤツリグサ 科)〔綿菅〕
Eriophorum vaginatum L.
初夏の湿原で目立つ。花後、綿毛を伸ばした果穂ができる。花は気がつきにくい。 ⇒ 花の写真 2008.7尾瀬
サギスゲ (カヤツリグサ 科)〔鷺菅〕
Eriophorum gracile Koch
ワタスゲと似ている。綿毛を伸ばした果穂は小さく、数個付く。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
サワラン (ラン 科)〔沢蘭〕
Eleorchis japonica (A. Gray)F. Maek.
山の湿原に生える。紅紫色の花は目立つ。これ以上開かない。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
ショウキラン (ラン 科)〔鍾馗蘭〕
Youania japonica Maxim
葉をつけない腐生ランで日本の特産種。林床に生えるが、木道の間にあった。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真
トキソウ (ラン 科)〔朱鷺草〕
Pogonia japonica Rchb.fil.
明るい湿原に生え、トキ色の花をつける。日本、中国、朝鮮に分布。 2009.7尾瀬
トンボソウ (ラン 科)〔蜻蛉草〕
Tulotis ussuriensis (Regel & Maeck) H.Hara 林の中などに生え、淡緑色の花を20くらいつける。名前はその形から。 2009.7尾瀬
ハクサンチドリ (ラン 科)
〔白山千鳥〕 Orchis aristata Fisch. var. immaculata Makino 代表的な高山植物。紅紫色(これはやや淡色)の花弁やガクの先が伸びる。 2009.7尾瀬 ⇒ 拡大写真